
中山審査委員長 審査講評
投票結果を見てみると、最上部に金鳥の三作品が鎮座していました。押しても引いても、投げ飛ばそうとしても微塵も揺るがない姿でした。予想の結果です。表がばらけることもなく、おさまるところにおさまっています。それはいいんだけど、当然いいんだけど、重いよね?他を圧し過ぎ?うん、重い。漬物石みたい?圧迫されている「他」も応援したい。審査委員の皆さんのそんな気持ちがあり、今年は受賞数がちょっと増えました。応募も去年よりは多かったそうです。来年はもっと増えるとうれしい。応募が増えて受賞数が増えるといいですね。さて、今年はBカテゴリーが音声コンテンツのみに制限されたのですが、その中にラジオの30秒CMと変わらないものが大量に出品されていました。それが面白かったのです。アイデアの萌芽といいますか、春に土の中から顔を出したたくさんの芽を眺めている心地がしました。若い人のチームを想像しました。立派な野原に育ちますように祈ります。最後に、金鳥のグランプリ「思春期」編はサウンドデザインとしてもたいへん面白い試みであったことをお伝えしたいと思います。