2023 63rd ACC TOKYO CREATIVITY AWARDS 入賞作品リスト フィルムクラフト部門

多田審査委員長 審査講評

2023年フィルムクラフト部門にて受賞されたご関係者の皆様、おめでとうございます。
フィルムクラフト部門は、今年で2年目を迎えました。
審査委員は、昨年ご担当いただきました皆様を中心に新たなメンバーにも加わっていただき、総勢20名の制作スタッフの皆様とご一緒させていただきました。2年目であることに加え、今年からサブカテゴリーを設けたこともあり、訴求ポイントが明解な作品が多く、最終審査会では深くて良い議論ができたと感じています。審査委員の皆様、本当にありがとうございました。

グランプリを受賞しました『クラシエホームプロダクツいち髪「日本の四季」篇』 は、四季を超えてタイムラプス、コマ撮りを行う手法に、審査委員の多くが驚愕しました。そして、その制作プロセスだけでなく、仕上がった映像に「WOW」があることが、グランプリを獲得した理由です。膨大な日数をかけたコマ撮りを実現した結果、良い意味でのアナログの粗さや予測不能な背景や人物の変化を生み、CGでは作ることができない、想像を超えた映像の力となり、ストーリー及びブランドに貢献していると高く評価されました。
クラフトの力が人の心を動かすことができる可能性を、この作品は体現していると思います。

今回ご応募いただきました作品はどれも、膨大な手間と労力がかけられたものばかりです。
携わった皆様のご苦労や熱量をリスペクトさせていただくことは大前提として、制作プロセスや技術を評価し、その上で以下のポイントも大事にして審査を進めました。
■クラフト力により結果的に見たことがない映像になっているか、心が動くか。
■クラフトにセンス、ユニークネス、イノベーションを感じられるかどうか。
■クラフトがメッセージや商品、ブランドにきちんと落ちているかどうか。
メダルを受賞した作品は、以上の点においてより高く評価されました。

また、スタッフ賞につきましては、昨年同様、審査委員が「この作品のこのクラフト部分を評価したい」というポイントをリストアップし、最終審査会にて受賞作品と受賞名を決めた後、私が各作品の制作担当責任者の皆様に制作プロセスなどについて直接インタビューさせていただき、話し合いの上で最終的に受賞者を決定致しました。大事にしたのは、受賞作品のチームの皆様に、納得して受賞していただくことです。

フィルムクラフト部門にて作品のクラフト部分や制作スタッフにフォーカスをあてることで、特に若い皆様のモチベーションがあがり、人と技術の成長に貢献できるのであれば、こんなにうれしいことはありません。
広告コミュニケーションにおける手法が多様化し、テクノロジーが進化すればするほど、突破力を持つアイデアとクラフト力の重要性が増してくると感じています。
制作に携わる皆様が、クラフトの力で人の心と行動を大きく動かすことができると信じてこれからの未来を進んでくださいますことを、心から願います。

総務大臣賞 / ACCグランプリ

ACCゴールド

ACCシルバー

ACCブロンズ

ACCファイナリスト

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