マーケティング・エフェクティブネス部門審査委員長

土橋 代幸

　今年のグランプリは、メルセデス・ベンツ日本「GLAクラス」のキャンペーンに決定いたしました。超高級車ブランドの代名詞であるメルセデスが「スーパーマリオ」という意外性のある広告表現を核とし、新規マーケットの開拓にチャレンジしたこと。またその素晴らしい成果は今年一番効いたマーケティングとして高く評価いたしました。
　私自身、「効いたなぁ」という実感があります。
　また、メダリストではKDDIのau。最終審査でも大接戦でグランプリと引けを取らない高評価を受けました。auのマインドシェアを飛躍的に向上させ、次作を見たくなるエンタテーメントとワンメッセージに絞った広告展開は、戦略的で今後も楽しみなキャンペーンです。
　その他、ワンダーコアは、通販定番の長尺CMを核としたマーケティングから15秒CMを核とした新しい通販戦略にチャレンジするなど、ファイナリストはいずれも甲乙つけがたい力作揃いでした。
　なお、昨年まで男性だけであった10名の審査委員を女性4名、男性6名へと変更いたしました。狙い通り、女性が主体となる商品・サービスへの実感を伴う発言も多数、感性の男女の違いなどを改めて確認することができ、審査として極めて有効であったと感じました。